2005-01-01から1年間の記事一覧

クリスマスのるさんちまん

クリスマスとは何ぞや我が隣の子の羨ましきにそが高き窓をのぞきたり。飾れる部屋部屋我が知らぬ西洋の怪しき玩具と銀紙のかがやく星星。我れにも欲しく我が家にもクリスマスのあればよからん。耶蘇教の家の羨ましくおるがんの唱歌する声をききつつ冬の夜幼…

男は現象、女は実体

「やがて消えゆく我が身なら」池田清彦 からの引用。免疫学者の多田富雄の名言だそうだ。ショーペンハウアー的にいえば、男=表象 女=意志ってことになろうか。似たようなことを稲垣足穂もどこかに書いていた。たしか「男は存在学的、女は存在的」だったか…

ウェイクフィールド

ホーソーン「ウェイクフィールド」読む。なるほどオースターが影響を受けたというだけあって、「シティオブグラス」「幽霊」などを彷彿とさせる雰囲気。この短編はボルヘスのお気に入りでもあったらしいが、彼はどういう面白がり方をしていたのだろう。(「…

加門七海

加門七海という作家がいる。私はこの人の小説は読んだことはないが、「怪談徒然草」等の実話?怪談を読んだことがあり、次から次に繰り出される心霊体験に唖然としたものだ。彼女は所謂「見える人」なのだ。彼女にとって霊魂の存在はほとんど日常の生活の一…

スマリヤン

霊やあの世の問題と宗教の関わりで思い出したが、論理学者のスマリヤンがどこかで次のようなことを書いていた。仮に霊魂や死後の世界があったとしても、必然的に神が存在するとは限らない。逆に神が存在するとしても、必然的に霊魂や死後の世界が存在すると…

プラグマティズム

W・ジェームズ「プラグマティズム」(岩波文庫)を読む。「すべて実在するものはわれわれの実行の上に影響をおよぼすもので・・・その影響こそ実在するもののわれわれにとって有する意味なのです。・・・もし二者のうちこれか或いはあれかが真であるとしたら…

月に吠える

ブログタイトルは萩原朔太郎「月に吠える」から。ばついちの独身中年男が月に向かって吠えるように、日々の魂の叫びを綴ってまいりたいと思います。たぶん吠えるというような威勢のいいものにはならず、ただの呟きのモノローグに終始すると思いますけれど。