6つのドイツ舞曲 K509

初めてこの曲を聴いたのは映画アマデウスのダンスシーンだったはず。はずというのは、映画を観てすぐに気に入って早速調べたというようには当時モーツァルトの音楽に詳しかったわけではなく、あとで「アマデウスアンコール」という映画のサントラを入手し、何度も聴いてるうちに好きになった。
サントラではこの曲は最初の3曲しか入っておらず、のちに舞曲全集でこの曲を聴いたらじっさいは6曲であり、一時も一つのメロディーに拘泥せず、次から次へと新しいメロディーの着想がとめどもなく湧き出してくる感じで圧倒された。これに似た息つぐ暇もないようなメロディの機関銃攻撃は「コシ」の第一幕やピアノ協奏曲のいくつかの楽章が思いつくぐらいか。こんな曲に合わせてダンスを踊ったらさぞやウキウキすることだろう。
これまた「モーツァルトガイドブック」では取り上げられておらず、もっと注目されていい曲だと思う。