この宇宙という奇怪な町

いかにしてわれわれは、われわれの住むこの世界に驚嘆しながら、しかも同時にそこに安住することができるのか。いかにすればわれわれは、この宇宙という奇怪な町、二本脚やら四本脚やら、はては百本脚の市民の住むこの町、物凄まじくも太古から輝きつづける無数のランプに照らされるこの町にあって、見知らぬ町の魅惑と同時に、ふるさとの町の慰めと栄誉を感ずることができるのか。(チェスタトン「正統とは何か」安西徹雄訳)